キメラゴリラのウホウホニュース(2024/9/16 - 9/29)
この記事はezAvalancheのライター、キメラゴリラがチェーン研究会でのAvalancheについての発表内容+αの内容をまとめています。
チェーン研究会は2週に1回開催されているので、そのペースで記事を更新しく予定です。
※キメラゴリラの個人的な感想も含みますので、実際にご自身でニュースを確認してご自身で判断してください。
目次
開発者向け遡及型助成金イベント「Retro9000」Avalancheが四周年新しいDocsが公開SolvBTCがAvalanche上で流通開始TixbaseがSpotliteと提携Reの再保険ファンドが開始JoeがリブランディングDeltaprimeがハッキング:Avalanche側に問題はなし
開発者向け遡及型助成金イベント「Retro9000」
Avalancheが「Avlanche9000」のイベントの一環として開発者向けの「Retro9000」イベントを発表。
このイベントでは最大4000万ドルの助成金が用意されています。
このイベントの対象者は以下の人となっています。
- Avalancheエコシステム上で開発を行う開発者
- 特にL1ブロックチェーンや関連する重要な開発ツールを構築する開発者
主に開発者向けのイベントとなっているので、一般の参加者は少しハードルの高いイベントとなっています。
また、今回のRetro9000では以下の内容を行うと助成金が獲得できるようになります。
- Avalanche9000テストネット上でプロジェクトを構築する
- 公開されたリーダーボードにプロジェクトを提出する
- コミュニティの投票を通じて支持を得る
- プロジェクトをテストし、実際にメインネット上でローンチする
また、ここで作成されたイベントではAvalanche L1(旧サブネット)間での安全で高速な相互運用性を提供するインターチェーンメッセージング(ICM)が利用され、Avalanche L1間での共同の取り組みや通信が非常に行いやすくなっています。
Avalancheでは、HyperSDKなどAvalanche L1を作成するうえで利用しやすくなるような開発ツールも多く作成しているため、開発者の方は一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
Avalancheが四周年
Avalancheは2018年にSatoshi Nakamotoをポケモンのサトシと見立て「Team Rocket(ロケット団)」という匿名のグループとして、Avalancheの根幹技術である「Avalancheコンセンサス」を発表しました。
そこから、サブネットが追加されたり様々なプロジェクトや企業などと提携を行い今年で4年となりました。
Avalanche9000も含め今後も大きい発表によって、企業にとっても一般ユーザーにとっても利用しやすいインフラを作成していくとのことで、これからの発表や開発が楽しみですね!
新しいDocsが公開
Avalancheが新たなDocsを公開しました。
これまでAvalancheは大きなアップデートを行いチェーン自体の仕組みが多く変わっており、Docsの内容が古いものであることがしばしばありました。
今回アップデートが行われ、それらの古い情報が一新されたり各機能や各プログラムの説明などより詳しい解説にアップデートされています。
SolvBTCがAvalanche上で流通開始
Binance Labsなどが支援を行うBTCの運用プラットフォームのSolv ProtcolがAvalanche上への展開を発表しました。
Solv ProtcolではBTC運用プラットフォームのBabylonや、レバレッジや現物取引を行うDEXのGMXなどでBTCを運用できます。
今回のAvlanche上への展開で、Avalancheが提供するビットコインにペグした「BTC.b」を担保にSolv Protcolが提供する「SolvBTC」を発行できるようになりました。
現在業界でBTCを用いた運用が流行している中で、一つの選択肢としてとても面白い発表なのではないかと思います。
TixbaseがSpotliteと提携
先日Avlanche L1(旧サブネット)上でのチケットのオンチェーン販売プラットフォームを発表したTixbaseがSpotliteの買収を発表しました。
Spotliteはイベント主催者向けのカスタムモバイルアプリをノーコードで作成できるプラットフォームとなっています。
Spotlite上ではキャッシュレス決済などにも対応しており、イベント主催者がイベントページを非常に簡単に作成できます。
今回の買収によってによって以下のことが可能となります。
- チケット販売とイベントモバイルアプリを統合した、シームレスな統一プラットフォームの提供
- チケット購入プロセスとオンサイト体験を直接統合した、一貫性のあるファン体験の創出
- 年間を通じたファンとのエンゲージメント(ラインナップ発表、アプリユーザー向け特別割引など)を提供
- チケット購入履歴とオンサイトでのエンゲージメントデータの同期
- パーソナライズされたマーケティングキャンペーンの実施
これらが可能になることで、イベント主催者はチケット販売とモバイルアプリを一元管理できるようになったりより詳細な顧客情報を取得して、より効果的なマーケティングが可能になり、さらにはブロックチェーンを用いた安全なチケット販売などが可能になります。
また、イベント参加者もTixbase上でチケット販売を行ったイベントから特別な割引が提供されたり、限定の特典などを簡単に管理し、提供できるようになりました。
Reの再保険ファンドが開始
先日再保険のトークン化を発表していたReがSecuritizeと提携し、Securitizeのプラットフォーム上でトークン化された再保険の取引を開始しました。
再保険とは、保険会社が自然災害などで大量の保険金が必要となったときに利用される保険会社向けの保険です。
再保険市場はこれまであまり注目されている分野ではなく、Reはこの点に目をつけて再保険をトークン化することで一般投資家から資金を集めより安定的な再保険を提供できるようにしました。
一般投資家は、再保険トークンに投資を行うと利回りを獲得でき、新たな資金の運用選択肢として提供されることになります。
Joeがリブランディング
Avalanche上の最大のDEXであるTraderJoeが「Let’s Fucking Joe」にリブランディングを行いました。
このリブランディングは、Joeが提供している「Liquidity Book V3」の匂わせと同時に発表されましたが、主な目的はアメリカの大手スーパーである「Trader Joes」との訴訟が関係しているのではないかと考えられます。
そのニュースはこちら
ただ、どちらにせよこれからJoeが新たな取り組みを行っていく過程で一つ大きなマーケティング戦略にもなっているため今後のJoeの発表に期待したいですね。
Deltaprimeがハッキング:Avalanche側に問題はなし
AvalancheとArbitrum上で過少担保レンディングプラットフォームを運営しているDeltaprimeがハッキングを受けて598万ドルの資金流出が発生しました。
このハッキングでは、Arbitrum上で管理していた秘密鍵が抜かれたために資産が不正に流出したとのことです。
このハッキングを受けてDeltaPrimeでは返金やセキュリティの強化を行っていくと発表しました。
AvalancheではArbitrumとは異なる鍵管理を行っていたため、今回のハッキングの影響は受けていないとのことです。