GlacierFinanceとは
Avalanche(アバランチ)上に展開されているDEXのGlacier Financeとは何かを記載しています。Glacier Financeの特徴、トークン、スワップ、流動性提供、ファーミング、ve(3, 3)固有の機能について解説しています。今後細かい手順を解説するページを作成する予定です。NFA。
目次
Glacier Financeの特徴トークン同士を交換できるve(3, 3)と呼ばれるトークン設計Glacier Financeのトークン$GLCRトークン供給量初期トークン配布割合Early InvestorsMarketing・Locking IncentivesTeam・TreasuryAirdropスワップ流動性供給流動性供給とは2種類の流動性プールve(3, 3)固有の機能トークンLockveNFTGageVoting(ゲージ投票)Bribe(賄賂市場)
Glacier Financeの特徴
トークン同士を交換できる
Glacier Financeは、DEX(分散型取引所)と呼ばれ、プログラムにより動作し、人間の労力無しで機能するトークンの交換所です。また、通常の取引所に見られる板取引と異なるAMMと呼ばれる仕組みで、ユーザーは流動性のある限りいつでもトークンを交換できます。
ve(3, 3)と呼ばれるトークン設計
ve(3, 3)とは、トークン価格の暴落を防ぐ、持続的な目指すトークン設計の一つです。プロジェクトにより詳細は多少異なりますが、Glacier Financeのトークン設計もve(3, 3)と呼ばれるタイプに該当します。元々はFantomチェーン上のDEXであるSolidlyにより導入された仕組みですが、現在ではEthereum上のSolidly V2のコードをフォーク(真似、コピー)したものが主流となっています。
Glacier Financeのトークン
$GLCR
$GLCRトークンは、Glacier FinanceがAvalanche C-Chain上で発行し、Glacier Finance上の様々な経済活動に使用されます。トークン規格はERC20で、トークン排出により時間の経過とともに発行量が増加します。
トークン供給量
$GLCRトークンの供給量は初期発行分と、週間配布分の合計です。上図は、縦軸がトークン総発行枚数(/M)、横軸が時間(週)を表しています。初期発行(x = 0)は150Mで、週間配布は3Mから始まり毎週1%ずつ発行数が減っていきます。徐々にトークン枚数の増加が緩やかになっていく事が確認できるはずです。
初期トークン配布割合
Early Investors
初期投資家が購入するために用意された枠を表します。平均購入価格は1$GLCRあたり0.02USD、FDV$3,000,000で、3ヶ月間veGLCRとしてロックされます。トークンセールでの売れ残りはバーンされます。
Marketing・Locking Incentives
ユーザー獲得と早期利用を促進するため、使用されるトークンです。Marketingでは、ギブアウェイやトレードコンペティション、その他の活動を通じてトークンが配布されます。Locking Incentivesは、ユーザーへの追加ロックインセンティブとして機能します。
Team・Treasury
Glacier Financeの管理下にあるトークンを表します。Team配布分はマルチシグで管理され、4年間ロックされます。Treasuryは大半がveトークンの形で存在し、投票を通じて流動製の最適化を担います。一部は初期流動性として利用されます。
Airdrop
プラットフォームへの認知度を高めるため、エアドロップが提携先プロトコルに行われます。30,000,000 GLCRのエアドロップ割り当てがすべて使われない場合、残りは焼却(バーン)され、提携先のveGLCRは最長4年間ロックされます。
スワップ
Uniswap, TraderJoeなどのDEXと同様、2種類のトークンを交換できます。例えば、AVAX↔︎USDCで双方向での交換が可能です。ただし、Glacier Financeでのスワップは常にベストな交換レートを提供するわけではありません。その場合、以下の様にDEXアグリゲーターを利用するのがおすすめです。
流動性供給
流動性供給とは
流動性供給とは、スワップするユーザーの交換先のトークンを、スワップするユーザーの代わりに用意してあげる事です。また、流動性供給者は流動性提供をした証としてLPトークンと呼ばれるトークンを受け取ります。LPトークンの保有量は、流動性プール内に預け入れたトークンの割合を表します。
2種類の流動性プール
Glacier Financeでは、一般的な資産ペア用のVolatile Pool、相関性の高い資産ペアに特化したStable Poolと呼ばれる2種類のプールが存在しています。上図の例では、USDT/USDCペアはほぼ同じ価格帯で変動するためStable Pool、GMX/USDCペアは互いに自由な価格変動をするためVolatile poolが主に用いられます。
ve(3, 3)固有の機能
トークンLock
ユーザーは、$GLCRをロックし、後述のGage Votingに参加する権利を獲得します。その際、$GLCRトークンの数量、ロック期間を選択し、veNFTと呼ばれるNFTを受け取ります。$GLCRトークンをロックさせ、トークンの過度な価格下落を和らげる働きがあります。
veNFT
veNFTにはロックされたトークンの枚数、ロック期間の情報が刻み込まれています。
また、Open SeaやJoepegsなどのNFTマーケットで売買が可能です。$GLCRトークンに売り圧を作らずにロックされたveトークンを取引可能です。購入する場合、NFTに記載されているトークンの数量、ロック期間を十分確認し、価格が適切か判断する必要があるため十分な注意が必要です。これは、ごく少量のトークンをロックし、法外な価格で出品されているケースを回避するためです。
GageVoting(ゲージ投票)
ユーザーはロックした$GLCRの数量、期間に基づいた投票権を獲得します。この投票権を用いて、特定の期間内(エポック)でプールに向けられる$GLCRの排出割合を決める投票に参加します。上記の画像最上段では、GLCR-WAVAXペアのVolatilePoolに全投票の約20%が集まっており、次回全トークン排出の20%がこのプールに向けられます。
Bribe(賄賂市場)
ve(3, 3)では、様々なプロジェクトが自身のトークンの流動性を高める目的で、特定のプールにBribeと呼ばれる報酬を設定する機能があります。上図では、MIM-GRAPE Volatileペアに、1000$GRAPEの報酬が設定されています。ユーザーはこのプールに投票し、$GRAPEトークンを獲得できます。